年間展望2021
本年も宜しくお願い申し上げます。スリースタータードットジェーピーの大野です。
今年もライントレードによる相場分析をお送りします。
さて、2021年は当たり前ですが2020年の値動きの続きです。(笑)
よってこの年間展望の記事としては・・・
- 昨年の値動きから復習を兼ねてざっと確認
- 分かり易くするため、代表的な指数ドルインデックス(FX) とNYダウ(株価指数)を分析
このような流れでお送りします。
2020年の年間展望では…
為替では米ドルの下落を主な予測としていました。
- ドル円は「110円辺りの売り場から、2016年安値がある98円を割れない程度までの下落」を予測。結果、年始値107円台から上昇が112円台、2020年終値が103円台へと下落。
- ユーロドルは「下落は渋い。1.079が買い場。1.17~1.2辺りまでに位置しがち。」と話し、1.12台の年始値から、1.06台を付けた後、1.22まで2020年末に上昇しました。
株価指数ではナスダックと日経平均の上昇を予測していました。
- NAS100は「8000辺りが押し目になり、10000辺りを目指す可能性が高い」と話し、6600台が2020年最安値、年終値が12800台と、より大きなボラティリティになりました。
- 日経平均は「2020年には26900円までの上昇」を見込んでおり、結果、年終値が27400円台へ。
2020年はこのような予測と結果になりました。
※2020年1月は記事としてはドル円のみを配信していました。こちら 動画「年間展望2020」ではナスダック100、ナスダック総合指数、日経平均、金、ドルインデックス、ユーロドルなどを解説しました。
※年予測は、年始の価格から年末の価格を予測するため、年内は一旦戻るという事がよくあり(コロナショックのように)、これが最も注意すべき点です。
※また年前半で目標達成するのか、年後半で達成するのかによって終値や年末の状況は異なりますのでご注意下さい。
どちらにしてもやはり
年末年始の価格は年内を通して極めて重要ですね。
それでは本題の
為替で重要な指標となるドルインデックスと、米国株価指数のNYダウについて考えてみましょう。
基幹商品として2021年で最も分かり易いのがこの2つだと思われるので、
為替ではドルインデックスを、株価指数ではNYダウを見ておけば状況を把握しやすくなります。
為替のポイント;ドルインデックス
ドルインデックスのFXCM 6か月足
このチャートは
Tradingview(トレーディングビュー)のドルインデックス(FXCMレート)です。
半年足なので1年は2本のローソク足で表示出来ます。
2019年の終値がフィボナッチファンの最終ライン内で終わりましたので
2020年のドルインデックスの年間展望は「年前半で上昇しても最後は下落」というものでした。
そして、結果としてそうなったわけですが、2020年末時点の状況はどうでしょうか?
この市場では、上下に伸びたフィボナッチファンによる抵抗と、フィボナッチエクスパンションの値位置による抵抗の二つを見ておけば状況は十分把握出来ます。
重要な値位置は緑色の水平線で表してあります。
ファン
外側から2つ目のフィボナッチファンは、実はこの月足チャートで見ると割れていません。
しかし、下から上に引いたファンは割れています。
通常、下から上に引いたファンの11200~11400辺りにあるラインを一度付けた後に反発するのが基本的な値動きのパターンです。
とは言え、上からのファンは割れていませんので、割れても年末までに再度ファンの上に戻ったり、緩やかな下落になる事が考えられます。
エクスパンション
年末にエクスパンションのラインを割れた(緑の水平線)ので、次のラインまでの下落は考えられます。しかし、前回の安値がありますね。
この値位置が意識されています。
この値動きはドル円の月足2016年辺り(98円台)の安値と同じ意味だと考えれば良いでしょう。
結論
簡単に言えば、赤色の四角で囲んだ部分が下落目標かつ、サポートになる値位置です。
赤色の四角で囲んだ値位置まで来ると
かなり強い反発要因があるので、一気に全ての値位置を割れて
11000よりも下へ抜けていく事は考えにくいでしょう。
つまり、
「よく下がっても11000より上で2021年は終わるであろう」、という予測になります。
※上からのファンで抑えられている間は下落方向で、11000には強い抵抗がある。
2020年に比べて目標値までの値幅が小さいので、
2021年は・・・「2020年後半の値動きが、もう少し継続する」。
そんな年になる事が、このチャートからは予測出来ます。
そして、ドルインデックスが下落する=ドル円が同方向(下落)、ユーロドルは逆方向(上昇)へ動く事を意味しています。
上記したドルインデックスはtradingviewのチャートで「USDOLLAR」と検索すれば出て来ます。
それではもう一つ、ドルインデックスはMT4でも表示出来るものがあるので
そちらをご紹介しておきます。
ドルインデックスその2
次のチャートはXMのチャートで、「USDX-MAR21」という先物です。
Tradingviewで同じチャートを表示するには「DXY」と入力して下さい。
ドルインデックスXMチャート 1か月足
こちらはMT4なので月足より大きな時間軸はありませんが、同じような状況です。
しかしながら、2つ異なる点があります。
- 高値は更新されていない
- 上から下へ引いたファンも割れている
ファン
高値は切り下がっています。そして上から下へ引いたファンを割れ、下から上に引いたファンも割れ、水平線も割れています。
エクスパンション
2019年末はエクスパンションの1.618を割れて終わったため、その下の1へ下落しました。
現在は1も割れており、次の値位置へ下落する事が可能な状況となりました。
結論
つまり、ラインとしては
「次の反発の原因となり得るラインまでは下落する事が考えられる」
という結論になります。
これがTradingviewで表示した2つ目のドルインデックス「DXY」です。
この6か月足で見ても、様々なラインを割れており、反発可能なラインまではまだ到達していない事が分かります。
そして、ドルインデックスとしてはFXCMのレートより、こちらのドルインデックスの方がメジャーです。
※このドルインデックスの比率は対 ユーロが大半。FXCMレートの方は対 円・ユーロ・オージー・ポンドを4分割した指数です。こちらのブログ記事などをご参考にして下さい。
対ユーロドルが指数の大半を占めるドルインデックス(DXY) ではラインを割れ、
均等に4分割されたドルインデックス(FXCM) では上から下へ引いたファンは割れていない。
→ユーロドルは伸びやすく、
他は緩やかになる可能性があるというように捉える事も出来ます。
米ドル売りの流れは、もうしばらく継続しそうですね。
ただし、反発する値位置で終値が止まり、実際に反発を始めたら
対米ドル市場においては、反転を意識して一部利食いするなどの措置を取った方が良いかも知れません。
また、大きな米ドル価値反転のタイミングとしては今年ではなく2年後3年後になる可能性の方が高いのではないか?というように個人的には考えています。
ユーロドル
昨年内の分析では
ユーロドルは1.2を年内に越える必要があり、越えなければ翌年下落する事になるため
「何とか越えたいラインが1.2」というようにお伝えして来ましたが(月間展望)、
年末12月に何とか越える事が出来ましたね。
よって、2021年は年として比較的安パイという事になります。
1.2は2020年末に越えたので、年内に下落してもその値位置以上へ戻りやすい=1.2がサポートになりやすい。
ドル円
上からのファンに抑えられて、下からのファンも割れている。状況はドルインデックスとほぼ同じ。
下からのファンの最終ラインが91~95円にある。
ドルインデックスの値幅が昨年ほど出にくい事を考慮すると、
ドル円でそれほどの値幅を出せるのかは疑問です。
とはいえ、昨年後半に言っていたのは
「2020年終値で重要なライン(ファン)を割れておいて翌年以降に値を進める」、ですから
これほどまでに予定通りに動いてくれるなら目標値まで到達出来るのかも知れません。
株価指数のポイント;米国株価指数NYダウ
NYダウCFD(US30) 6か月足
今年のナスダックは、ライン分析がかなり難しいので
NYダウかS&P500を見ましょう。
半年足で見たら最後の2本のローソク足が2020年です。
昨年、ギャンファンとリトレースメントを押し目に上昇しました。
NYダウはリトレースメントの1.618を越えて始まったため、2020年内に下落しても
再び上昇したわけです。
今年はもう少し目標値までの値幅があるので
「昨年ほどではないが、少し高値を更新する」というのが大体の予測です。
上昇後は高値圏で持ち合いになり、下落は2・3年後というのが
値幅感から来る個人的な予想ではあります。
日経平均
昨年までの持ち合いエリアから、27000円~32000円の高値圏のエリアへ移行しています。
基本的にはNYダウに追随する事になるでしょうが、押し目になる値位置やチャート形状はもちろん違います。
ドル円、ユーロドル、日経平均やナスダック、S&P500については
動画『年間展望2021』をご覧下さい。
※ドルインデックスとNYダウの分析を含む
それでは本年も宜しくお願い申し上げます。
基礎から学ぶならサイト「
投資の基礎はタダで学べ」で。
ご注意事項
※相場の上げ下げをフィボナッチとギャンを使ったライン分析で配信しますが、
必ずご自身で分析の上、自己責任で行って下さい。